http://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0126005
現・浜松医科大の紺野くんが稲葉研にいたときに行ったホヤ鰓繊毛と精子鞭毛の構成成分を比較した研究です。
繊毛と鞭毛は、毛の本数、運動様式などで区別されますが、その中身は微小管と分子モーターダイニンから成る9+2構造によって構成され、規則正しいなめらかな屈曲を作り出す基本的なメカニズムはほぼ同じであると考えられています。
今回の研究では、カタユウレイボヤの精子と鰓から、鞭毛と繊毛を単離しそれぞれの構成成分を細かく比較解析しました。その結果、鰓繊毛または精子鞭毛特異的に存在するいくつかの分子を発見しました。あらゆる真核生物に存在する繊毛、鞭毛の構造や機能、進化を知る上で非常に重要な情報になると思われます。
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左:カタユウレイボヤ、右:鰓繊毛と精子鞭毛の断面図(透過型電子顕微鏡写真) |