2016年3月25日金曜日

第3回コンタ研究会

第3回コンタ研究会が下田臨海実験センターで開催されました。

コンタとはギリシャ語で鞭毛という意味です。
生物の大きな分類群において鞭毛の本数や運動方向が重要視されています。後生動物・菌類は、 生活史の中で後方に一本の鞭毛を持つ遊走細胞を有することから、「ユニコンタ」と呼ばれる分類群に属します。一方、藻類、コケ類、繊毛虫、ミドリムシなど 多様な分類群においては、二本の鞭毛を前にして遊泳する細胞を有することから「バイコンタ」と呼ばれています。
鞭毛の観点から多様な生物をみることは、生物の分類や進化を知る上で非常に重要な手がかりになると考えられます。

今年も、非常に多様性に富んだ楽しい会でした。
以下のようなさまざまな生物の発表が行われました。
ツボカビ、粘菌、コウマクノウキン、ハプト藻、プラシノ藻、褐藻、ラビリンチュラ、有殻アメーバ、藻食性プロティスト、クシクラゲ、カレイ、ホヤ

いつものアングルで
 
プラシノ藻の鞭毛運動
4本鞭毛の緑藻ですが、精子のように遊泳します

2016年3月23日水曜日

送別会

今年は二名が稲葉研から旅立つことになりました。
新天地での活躍をお祈りします。


2016年3月16日水曜日

ハプト藻缶バッジ

稲葉先生が公募班員として参加している新学術領域研究「運動超分子マシナリーが織りなす調和と多様性」において、研究に関連するオリジナル缶バッジを作成していただきました。
本領域における稲葉先生の公募研究課題は「多機能運動装置ハプトネマが示す新規微小管系屈曲運動のメカニズム」 です。
ハプトネマは、主に海洋に生息する微細藻類の一種ハプト藻類に特異的に存在する微小管系の運動装置です。ハプトネマには付着、餌の捕獲、移動など多彩な機能が知られていますが、その中でも「コイリング」と呼ばれる逃避反応はまっすぐに伸びたハプトネマが数ミリ秒という短い間にスプリング状に縮む非常にユニークな現象です。
稲葉研ではこの不思議なコイリングがどのようにして起こるのかを研究しています。

缶バッジ
ハプトネマコイリングの様子、0.03倍速のスロー再生です

2016年3月15日火曜日

海洋生物学研究・フィールド課外体験

筑波大学で開講されている「海洋生物学II」「Marine BiologyII」の履修学生向けに海洋生物学研究・フィールド課外体験希望者を毎年募っています。
下田臨海実験センターに実際に来ていただき、2泊3日程度の海洋生物学研究・フィールド体験を通して、海洋生物学への理解をさらに深めてもらおうという取り組みです。

今年は数名ずつ計4回開催しました。
磯での生物採集、カイメンを用いた自己非自己反応の観察、解析ソフトを用いた精子運動の解析などを行いました。

磯ではウミウシ好きの学生さんが非常にカラフルでかわいいウミウシを採集してくれました。

イロミノウミウシ
キヌハダウミウシ
ダイダイウミウシ
ブドウガイ