2018年9月27日木曜日

大学院共通科目

9/25-27に大学院共通科目「海洋生物の世界と海洋環境講座 Marine Life and Environment」が、マリンバイオフィールド実習と並行して開催されました。

大学院共通科目は、生物系以外の専攻に所属する筑波大学院生も受講できる授業です。
研究調査船によるプランクトン採集、磯採集、ドレッジによる生物採集、精子運動の観察などを通して、海洋生物の多様性および海洋環境についての理解を深めることを目的としています。


実験調査船つくばIIの上で記念撮影
プランクトンネットを船上で引きます
ドレッジで海底の泥を採取
オタマボヤの頭部
カイアシ類の卵?
 多様なプランクトンを観察できました

2018年9月20日木曜日

生物寺子屋授業

筑波大学生物学類では、卒業研究に入る前の学生さん向けに少人数制で専門性の高い授業を「生物寺子屋講座」として開講しています。稲葉研では「鞭毛・繊毛の生物学」というテーマで、関連分野の科学論文の熟読や下田臨海実験センターのフィールドを活かした生物採集、研究室の最新機器を用いた観察、記録、解析を体験してもらう講座を担当しています。今年度1回目の寺子屋講座では2名の学生さんが下田に来て、論文紹介、プランクトン採集と観察、高速度カメラによる運動記録などを行いました。

プランクトン採集の様子、岸からネットを投げました
カイアシ類の一種、Calocalanus pavo、羽毛状の刺毛がきれいでした
巻貝のベリジャー幼生の繊毛運動、1000 fpsで撮影

 ゴカイの幼生の繊毛運動、1000 fpsで撮影

2018年9月18日火曜日

第56回生物物理学会年会

岡山大学において第56回生物物理学会年会が開催されました。
大学院生の城倉くんが学生発表賞を受賞しました!!


稲葉研からは以下の一般口頭発表を行いました。
”cAMP modulates Ca2+-mediated regulation of sperm flagellar waveform
(カルシウムイオンを介した精子鞭毛波形制御におけるcAMPの調整効果)”
柴 小菊 1, 坂野 太一 2, 古田 寿昭 2, 藤原 英史 3, 馬場 昭次 4, 稲葉 一男 1 (1 筑波大・下田臨海, 2 東邦大・理, 3 ドキュメンタリーチャネル, 4 お茶大・理)
Kogiku Shiba 1, Taichi Sakano 2, Toshiaki Furuta 2, Eiji Fujiwara 3, Shoji A. Baba 4, Kazuo Inaba 1 (1 Tsukuba Univ., Shimoda Marine Res. Ctr., 2 Toho Univ., Fac. Sci., 3 Documentary Ch. Co. Ltd., 4 Ochanomizu Univ., Fac. Sci.)

”Identification of a novel protein CTENO64 in giant compound cilia in the ctenophore and its role in the coordinated ciliary movement
(クシクラゲの巨大複合繊毛を構成する新規タンパク質CTENO64の同定と櫛板繊毛の協調的運動における役割)”
城倉 圭 1, 柴田 大輔 1, 山口 勝司 2, 重信 秀治 2, 柴 小菊 1, 稲葉 一男 1 (1 筑波大・下田臨海, 2 基生研・機能解析セ)
Kei Jokura 1, Daisuke Shibata 1, Katsushi Yamaguchi 2, Shuji Shigenobu 2, Kogiku Shiba 1, Kazuo Inaba 1

またSpring8との共同研究に関しても一般口頭発表がありました。
”The comb plate of ctenophore is a nearly perfect giant single protein crystal that moves(クシクラゲの櫛板はほぼ完全な動く巨大蛋白単結晶である)”
岩本 裕之 1, 城倉 圭 2, 稲葉 一男 2 (1 SPring-8・JASRI, 2 筑波大・下田臨海)
Hiroyuki Iwamoto 1, Kei Jokura 2, Kazuo Inaba 2 (1 SPring-8, JASRI, 2 Shimoda Marine Research Center, Univ. Tsukuba)
 

2018年9月7日金曜日

生殖生物学臨海実習

筑波大学生物学類生対象の生殖生物学臨海実習を行いました。

海産魚、淡水魚、ムラサキウニ、ガンガゼ、マガキガイなど下田周辺で入手可能な生物を材料とし、さまざまな精子の運動比較やウニ胚極性に関する全体実験と以下のグループ別実験を行いました。

 (1)精子運動解析装置SMASおよび高速度カメラを用いた精子運動解析
 (2)精子鞭毛軸糸の滑り運動実験
 (3)電子顕微鏡による生殖細胞の形態観察
 (4)精子タンパク質の比較解析とATPase活性測定
 (5)ウニ卵へのマイクロインジェクションおよび割球分離による発生能力の検定

屋外水槽から材料を採集します
解剖して生殖巣を観察、スケッチします
海産魚のマダイ、ニシキベラ、トラギス、シロギス
淡水魚のウグイ(上)、カワムツ(下)
海産魚のクモハゼ属
ガンガゼから精子を採取、棘が鋭いのであらかじめ短くしておきます
マガキガイの生殖巣、中央白く蛇行しているのが輸精管
マダイの口から寄生虫のウオノエ発見
研究室の高速カメラを用いたグループ別実験の様子
カワムツ精子の走査型電子顕微鏡像
グループ別実験の研究成果発表会