2018年12月26日水曜日

大掃除と忘年会

年末恒例の大掃除を行いました。
床も椅子もピカピカになりました。
夜は忘年会で焼肉を食べに行きました!



仕事納めではケーキをデコレーションしました

2018年12月14日金曜日

ウリクラゲの捕食

第18回JAMBIO沿岸生物合同調査が下田臨海実験センターで実施され、シュノーケル調査を行っていた学生さんがウリクラゲを見つけてくれました。
ウリクラゲはクラゲ食です。カブトクラゲを捕食する様子を撮影しました!




2018年12月9日日曜日

日本動物学会奨励賞

稲葉研の柴小菊助教が日本動物学会奨励賞を受賞しました!
この賞は、日本動物学会会員で活発な研究活動を行い、将来の進歩、発展を強く期待される若手研究者に贈られます。
稲葉先生も同賞を20年前に受賞しています。
選考結果・受賞者要旨

中止になった日本動物学会第89回札幌大会の代替大会が東京大学伊藤国際学術研究センターにて開催され、授賞式と受賞講演が行われました。
また札幌で予定されていたポスター発表も行われました。
稲葉研からは以下のタイトルで大学院生の城倉くんが発表しました。

”カブトクラゲ櫛板を構成する新規タンパク質CTENO64の機能解析”
城倉 圭1、柴 小菊1、山口 勝司2、柴田 大輔1、重信 秀治2、稲葉 一男1
1.筑波大学下田臨海実験センター、2.基礎生物学研究所
 

授賞式の様子、左は動物学会長・岡良隆先生
受賞講演
ポスター発表
お世話になった先生方と受賞のお祝い会をしました

2018年12月3日月曜日

クシクラゲ発生

待ちに待ったクシクラゲが下田の湾内で発生しました。急いで採集しました。
稲葉研で研究しているカブトクラゲ以外にもオビクラゲ(英名ヴィーナス!)や、ウリクラゲ、ツノクラゲ 、チョウクラゲの一種など多様なクシクラゲが採集できました。

ウリクラゲの一種
オビクラゲ

撮影中

2018年12月1日土曜日

精子研究会

第49回精子研究会が下田臨海実験センターで開催されました。
精子研究会は1965年から開催されている歴史ある会です。
稲葉先生が理学分野の世話人の一人であることから今回下田での開催となりました。

精子に関わる医・農・理の各分野から研究者が集まり研究交流を行うことを目的に創設された会で各分野から二題ずつの発表がありました。普段聞かない農学・医学系のお話もあり大変勉強になりました。
研究会創設者の一人である毛利秀雄先生はじめ多くの先生方にご参加いただき盛況でした。
プログラムはこちら


2018年11月29日木曜日

分子生物学会年会ワークショップ

第41回日本分子生物学会年会がパシフィコ横浜で開催され、稲葉研の柴小菊助教が東京大学高尾大輔助教と一緒にワークショップ「繊毛が生み出すマルチスケールパターンを俯瞰する ー 分子から組織・集団までのパターン形成」をオーガナイズしました。
日本分子生物学会は非常に大きい学会でたくさんの発表や企業展示でにぎわっていました。

企業展示で懐かしい顔に再会!

2018年11月13日火曜日

共同研究の論文

共同研究の論文が続けて公開となりました。

(1)Momose T, De Cian A, Shiba K, Inaba K, Giovannangeli C, Concordet JP. High doses of CRISPR/Cas9 ribonucleoprotein efficiently induce gene knockout with low mosaicism in the hydrozoan Clytia hemisphaerica through microhomology-mediated deletion. Sci Rep. 2018 Aug 6;8(1)
フランスCNRS・ビルフランシュ-シュル-メール海洋研究所の百瀬剛博士との共同研究でCRISPR/Cas9による刺胞動物ヒドロ虫綱Clytia hemisphaericaの遺伝子破壊技術に関する論文です。

(2)Mizotani Y, Suzuki M, Hotta K, Watanabe H, Shiba K, Inaba K, Tashiro E, Oka K, Imoto M. 14-3-3εa directs the pulsatile transport of basal factors toward the apical domain for lumen growth in tubulogenesis. Proc Natl Acad Sci U S A. 2018 Sep 18;115(38):E8873-E8881.
慶応大学井本正哉教授、溝谷優治博士との共同研究でケミカルバイオロジーを応用したホヤ脊索管形成に関する論文です。
慶応大学プレスリリース

(3)Harvey BP, Agostini S, Wada S, Inaba K, Hall-Spencer JM. Dissolution: The Achilles’ Heel of the Triton Shell in an Acidifying Ocean. Front. Mar. Sci. 2018 Oct 12; 5:371.
下田臨海実験センターBen Harvey助教らとの共同研究で海洋酸性化がホラガイ外殻に及ぼす影響について報告した論文です。
ScienceDaily記事

(4)Yoshida K, Shiba K, Sakamoto A, Ikenaga J, Matsunaga S, Inaba K, Yoshida M. Ca2+ efflux via plasma membrane Ca2+-ATPase mediates chemotaxis in ascidian sperm. Sci Rep. 2018 Nov 9;8(1):16622.
東京大学三崎臨海実験所吉田学准教授との共同研究でホヤ精子走化性においてカルシウムポンプが誘引物質受容に関与していることを報告した論文です。
東京大学プレスリリース 

2018年11月8日木曜日

フランスからの来客

下田臨海実験センターとフランスCNRS・ビルフランシュ-シュル-メール海洋研究所は学術振興会により二国間交流事業共同研究の支援を受けています。
今回3名の研究者が下田臨海実験センターを訪問し、セミナーと共同研究を行いました。

セミナーの様子
いつものお店で交流会をしました

2018年10月19日金曜日

女川ホヤ採集

今年も宮城県女川町にある東北大学農学研究科女川フィールドセンターにカタユウレイボヤ採集に行ってきました。稲葉研では精子鞭毛の運動や機能、構造の研究のためカタユウレイボヤを実験材料として使っています。この時期に女川で採集できる野生のカタユウレイボヤは精子の質・量共に貴重であり、稲葉研では毎年女川のホヤを利用させていただいています。

今年は水温が高かったせいか、カタユウレイボヤの成長が早くなかなかタイミングよく採集にいくことができませんでした。今回も成長して落ちてしまったものが多かったです。今年はもう付かないようなので来年にまた期待したいと思います。

女川に行く途中に魚類の生殖進化の研究のため塩釜の魚市場に寄りました。出張では行く先々でいろんな魚の精子を採取しています。

女川湾
筏に吊るしてあるホヤポットを見にいきました
小さいカタユウレイボヤ
付着物も少ないです
塩釜の魚市場
新鮮なアナゴを手に入れて生殖巣をチェックしました
塩釜はマグロの水揚げでも有名とのことです
女川でいただいたはらこ飯
女川近海でイセエビが揚がったそうです。地球温暖化の影響でしょうか。



2018年9月27日木曜日

大学院共通科目

9/25-27に大学院共通科目「海洋生物の世界と海洋環境講座 Marine Life and Environment」が、マリンバイオフィールド実習と並行して開催されました。

大学院共通科目は、生物系以外の専攻に所属する筑波大学院生も受講できる授業です。
研究調査船によるプランクトン採集、磯採集、ドレッジによる生物採集、精子運動の観察などを通して、海洋生物の多様性および海洋環境についての理解を深めることを目的としています。


実験調査船つくばIIの上で記念撮影
プランクトンネットを船上で引きます
ドレッジで海底の泥を採取
オタマボヤの頭部
カイアシ類の卵?
 多様なプランクトンを観察できました

2018年9月20日木曜日

生物寺子屋授業

筑波大学生物学類では、卒業研究に入る前の学生さん向けに少人数制で専門性の高い授業を「生物寺子屋講座」として開講しています。稲葉研では「鞭毛・繊毛の生物学」というテーマで、関連分野の科学論文の熟読や下田臨海実験センターのフィールドを活かした生物採集、研究室の最新機器を用いた観察、記録、解析を体験してもらう講座を担当しています。今年度1回目の寺子屋講座では2名の学生さんが下田に来て、論文紹介、プランクトン採集と観察、高速度カメラによる運動記録などを行いました。

プランクトン採集の様子、岸からネットを投げました
カイアシ類の一種、Calocalanus pavo、羽毛状の刺毛がきれいでした
巻貝のベリジャー幼生の繊毛運動、1000 fpsで撮影

 ゴカイの幼生の繊毛運動、1000 fpsで撮影

2018年9月18日火曜日

第56回生物物理学会年会

岡山大学において第56回生物物理学会年会が開催されました。
大学院生の城倉くんが学生発表賞を受賞しました!!


稲葉研からは以下の一般口頭発表を行いました。
”cAMP modulates Ca2+-mediated regulation of sperm flagellar waveform
(カルシウムイオンを介した精子鞭毛波形制御におけるcAMPの調整効果)”
柴 小菊 1, 坂野 太一 2, 古田 寿昭 2, 藤原 英史 3, 馬場 昭次 4, 稲葉 一男 1 (1 筑波大・下田臨海, 2 東邦大・理, 3 ドキュメンタリーチャネル, 4 お茶大・理)
Kogiku Shiba 1, Taichi Sakano 2, Toshiaki Furuta 2, Eiji Fujiwara 3, Shoji A. Baba 4, Kazuo Inaba 1 (1 Tsukuba Univ., Shimoda Marine Res. Ctr., 2 Toho Univ., Fac. Sci., 3 Documentary Ch. Co. Ltd., 4 Ochanomizu Univ., Fac. Sci.)

”Identification of a novel protein CTENO64 in giant compound cilia in the ctenophore and its role in the coordinated ciliary movement
(クシクラゲの巨大複合繊毛を構成する新規タンパク質CTENO64の同定と櫛板繊毛の協調的運動における役割)”
城倉 圭 1, 柴田 大輔 1, 山口 勝司 2, 重信 秀治 2, 柴 小菊 1, 稲葉 一男 1 (1 筑波大・下田臨海, 2 基生研・機能解析セ)
Kei Jokura 1, Daisuke Shibata 1, Katsushi Yamaguchi 2, Shuji Shigenobu 2, Kogiku Shiba 1, Kazuo Inaba 1

またSpring8との共同研究に関しても一般口頭発表がありました。
”The comb plate of ctenophore is a nearly perfect giant single protein crystal that moves(クシクラゲの櫛板はほぼ完全な動く巨大蛋白単結晶である)”
岩本 裕之 1, 城倉 圭 2, 稲葉 一男 2 (1 SPring-8・JASRI, 2 筑波大・下田臨海)
Hiroyuki Iwamoto 1, Kei Jokura 2, Kazuo Inaba 2 (1 SPring-8, JASRI, 2 Shimoda Marine Research Center, Univ. Tsukuba)
 

2018年9月7日金曜日

生殖生物学臨海実習

筑波大学生物学類生対象の生殖生物学臨海実習を行いました。

海産魚、淡水魚、ムラサキウニ、ガンガゼ、マガキガイなど下田周辺で入手可能な生物を材料とし、さまざまな精子の運動比較やウニ胚極性に関する全体実験と以下のグループ別実験を行いました。

 (1)精子運動解析装置SMASおよび高速度カメラを用いた精子運動解析
 (2)精子鞭毛軸糸の滑り運動実験
 (3)電子顕微鏡による生殖細胞の形態観察
 (4)精子タンパク質の比較解析とATPase活性測定
 (5)ウニ卵へのマイクロインジェクションおよび割球分離による発生能力の検定

屋外水槽から材料を採集します
解剖して生殖巣を観察、スケッチします
海産魚のマダイ、ニシキベラ、トラギス、シロギス
淡水魚のウグイ(上)、カワムツ(下)
海産魚のクモハゼ属
ガンガゼから精子を採取、棘が鋭いのであらかじめ短くしておきます
マガキガイの生殖巣、中央白く蛇行しているのが輸精管
マダイの口から寄生虫のウオノエ発見
研究室の高速カメラを用いたグループ別実験の様子
カワムツ精子の走査型電子顕微鏡像
グループ別実験の研究成果発表会

2018年8月28日火曜日

大槌ホヤ採集

岩手県大槌町の東京大学大気海洋研究所国際沿岸海洋研究センターにユウレイボヤ採集に行ってきました。
2011年の震災で大きな被害を受けた場所ですが、今年の2月に新しく研究棟・宿泊棟が再建され、今回は調査船でのユウレイボヤ採集に加え、実験室で精子採取をさせていただきました。立派なユウレイボヤを今年もたくさん採集できました!

吊るしてある付着板にたくさんのホヤが付いていました。船上で採集。
ビッグサイズのユウレイボヤ
ユウレイボヤ以外にもエボヤ、スジキレボヤ、ベニボヤなどさまざまなホヤが付いていました。  
新実験棟で精子採取
新実験棟、遠くにひょっこりひょうたん島が見えます
新実験棟エントランスの天井画、タラ号にも乗船した日本人アーティスト大小島真木さんの作品です。
旧実験棟、近日中に取り壊されるそうです。今回が見納め。たくさんお世話になりました。
名物磯ラーメン。おいしくいただきました。