2020年12月28日月曜日

大掃除

 恒例の大掃除を行いました。今年は女性陣のみでがんばりました!



 

2020年12月25日金曜日

修士論文予備審査発表会

 2020年度修士論文予備審査発表会が12/22-25にオンラインで開催されました。稲葉研の山口さんも無事発表を終えました。発表の後は修士論文の作成にとりかかります。

 


2020年12月1日火曜日

ホヤ内柱論文

 2010年に稲葉研で学位を取得した紺野さん(現在は浜松医科大学)が稲葉研在籍時に行っていた研究が論文になりました。カタユウレイボヤの内柱と呼ばれる器官の繊毛の内部構造、特に軸糸構造の多様性について透過型電子顕微鏡を用いて観察した報告となります。内柱は脊椎動物の甲状腺の相同器官として知られ、濾過摂食に必須な粘液の分泌や鰓かごへの輸送を担っています。内柱は粘液を効率的に輸送するため多様な繊毛組織が存在することは知られていましたが、本研究によりゾーン1と呼ばれる部分に存在する長く運動性に乏しい繊毛が外腕ダイニンと内腕ダイニンの一部を欠失していることを明らかにしました。

論文はこちらから(オープンアクセスです)

 

カタユウレイボヤの内部構造

内柱部分を拡大したもの


ゾーン1と呼ばれる部分の繊毛の運動の様子


2020年11月6日金曜日

クシクラゲApical organの論文

 クシクラゲ論文第二弾がCytoskeleton誌に掲載されました。感覚受容器が集中している頂端器官(Apical organ)と呼ばれる領域の多様な繊毛の微細構造とその運動に関する論文です。

論文内容はこちらから見られます。 

 

黄色矢印部分がカブトクラゲの頂端器官です

 

 中央にキラキラしているのが平衡石を含む細胞リソサイト(lithocyte)で、それを覆っているのがドーム繊毛です。

 

 

2020年10月19日月曜日

大学院共通科目実習

10/14-16に大学院共通科目「海洋生物の世界と海洋環境講座 Marine Life and Environment」が開催されました。

大学院共通科目は、生物系以外の専攻に所属する筑波大学院生も受講できる授業です。今年も数理、システム情報、教育など多様な分野から参加者が集まりました。
研究調査船によるプランクトン採集、磯採集、精子運動の観察などを通して、海洋生物の多様性および海洋環境についての理解を深めることを目的としています。

天候が不安定だったのですが採集のときはそこまでひどくならず感染症対策をしながら無事開催することができました!

マスクで記念撮影

プランクトンネットからプランクトンを回収します







磯採集日和
採集した生き物を実験室で観察
磯採集では多様な動物が採集できました


2020年9月18日金曜日

生殖生物臨海実習

 コロナ後初の下田臨海実験センターでの実習となり、ドキドキしましたが無事終了しました。参加者を減らし、マスク着用、距離を保ちながら感染予防の対策をして、一部オンラインでも行いました。実習内容はほぼ例年通り行うことができました。



ホウライヒメジ?

アカエソ

イトヒキハゼ

イトフエフキ

カワムツ(上)、アブラハヤ(下)




 

2020年8月26日水曜日

ニホンアワサンゴの精子

 当センターのシルバン研で飼育しているニホンアワサンゴが水槽の中で放精しているとの連絡を受けて精子の観察を行いました。サンゴの放精放卵時期は非常に限られており、長年水槽で飼っているサンゴであっても精子を観察できるのは珍しいということです。

 白いもやもやがサンゴから放出されている様子がわかります。

形態は割と普通の精子

 高速カメラで鞭毛の動きを撮影しました

 

 

2020年8月20日木曜日

集合写真

 研究室の集合写真を撮影しました。リニューアルしたホームページもぜひみてください! まだ未完成なところが多いですが、今後随時更新していく予定です。

 

2020年8月7日金曜日

歓迎会と送別会

 5月から新しく加わったポスドクの佐藤さんの歓迎会と8月末からイギリスに旅立つ城倉くんの送別会をセンター前の鍋田浜でソーシャルディスタンスを保ちつつ行いました。やや怪しい団体に見えますが、海を目の前に夕方のひとときを楽しみました。

 

2020年7月1日水曜日

サンプル

 精子が採れるかもしれないということで技術職員の方にサンプルを提供いただきました!残念ながら精子は採れませんでしたが、成熟時期を知るのも重要です。

タツノオトシゴの一種 

シマウシノシタ

ヒラメ
バナナ(これはサンプルではありません)

 

2020年6月1日月曜日

海洋酸性化が単細胞藻類の運動に与える影響

稲葉先生が共同研究として加わり、鞭毛の形成や運動に関わる遺伝子の発現解析に協力した研究成果がNature Climate Change誌に掲載されました。
海洋、汽水、淡水に生息する単細胞緑藻類を、異なる二酸化炭素濃度の条件下で実験室環境、および区画化したフィールドで飼育、酸性化がこれらの生物に及ぼす影響を長期間にわたって調べた結果、運動に必要な鞭毛に異常が生じ、光応答や行動が正常に行えなくなることを証明しました。今回の研究成果は、海洋酸性化が海洋生態に深刻な影響を及ぼすことを示したとともに、ヒトをはじめ、多くの生物の繊毛運動の低下にもつながる可能性を示唆しており、海洋酸性化に起因する新たな問題を提起しました。

論文タイトル: Decreased motility of flagellated microalgae long-term acclimated to CO2-induced acidified waters 

論文掲載ページと要旨はこちら

筑波大学プレスリリースはこちら

研究に使用された淡水の単細胞緑藻類クラミドモナス


2020年5月11日月曜日

臨海実習のための英語教科書

稲葉先生とプリマス大のJason Hall-Spencer教授(筑波大兼任)が共同で編集した日本沿岸で行われる臨海実習のための英語教科書「Japanese Marine Life - A Practical Training Guide in Marine Biology」が出版されました。

日本沿岸で採集できる生き物の分類学、生態学から、それらを材料とした伝統的な発生学、生理学の実験まで網羅した本格的な実習書です。下田臨海実験センター教員の他、全国の臨海実験所などで活躍する海洋生物学者が執筆しています。

留学生や日本の海洋生物に興味を持つ海外の研究者に広く役立つことが期待されます。

textbook

2020年3月31日火曜日

学長賞表彰

稲葉研の城倉くんが3月に無事学位を取得しました。博士後期課程在籍中に顕著な成果を挙げたことが評価され筑波大学学生表彰(学長表彰)を受賞しました。おめでとうございました!

2020年3月20日金曜日

送別会

 ハプト藻の研究を精力的に進めてくれたポスドクの梁瀬くんが4月からイギリスの大学に移ることになりました。送別会で焼肉屋さんに行きました。ご活躍をお祈りいたします!

 

2020年2月24日月曜日

ワークショップ@群馬大

群馬大学生体調節研究所で開催されたワークショップ「受精・発生最前線~受精の仕組みと初期発生を支える代謝メカニズム~」において柴助教が「ホヤ精子鞭毛波形制御におけるカルシウムイオンとcAMPの役割」のタイトルで講演を行いました。
ワークショップ主催者の一人である佐藤裕公准教授は稲葉研出身です。現在はマウス卵のイメージング技術を駆使して受精の研究を精力的に進められています。
ワークショップ後は伊香保温泉に移動して若手セミナーに参加しました。

研究所の前で記念撮影
オーガナイザーの佐藤健先生、佐藤裕公先生と

2020年2月14日金曜日

カブトクラゲ採集@能登島

石川県能登島にカブトクラゲ採集に行ってきました。
大漁でした!
情報提供および採集をお手伝いいただいたのとじま水族館の職員の皆さま、どうもありがとうございました!

採集場所の桟橋
採集中
カブトクラゲぎっしりの水槽になりました
一緒にウリクラゲも採れました

2020年1月31日金曜日

ホヤ精子採取@三崎臨海実験所

東京大学三崎臨海実験所のNBRPホヤを現地利用し、ホヤ精子の採取をしてきました。大きく育ったカタユウレイボヤ300匹以上から、10mlの精子を集めることができました。お世話になった吉田先生、NBRPスタッフの皆さま、どうもありがとうございました!
集めた精子からはダイニンを精製し、ダイニンの微小管滑り活性を調べる実験に使用します。

カタユウレイボヤの輸精管
 ホヤ精子から精製した分子モータータンパク質ダイニンが微小管を滑らせる様子。
この滑りが精子屈曲運動の原動力となっています。

実験所から見える富士山
旧本館が解体中でした

2020年1月27日月曜日

論文発表

1月に稲葉研が関連する二報の論文が出版されました。
一つはさまざまな生物における運動能に関する総説でハプト藻のハプトネマコイリングに関して稲葉先生が執筆しています。
もう一つは、大阪大学伊川研との共同研究で、鞭毛繊毛内の構造であるN-DRCの構成成分を欠損したマウスにおいて精子鞭毛形成が異常になるという論文です。脳上衣繊毛、気管繊毛の構造解析と運動解析についてお手伝いしました。

Tree of motility - A proposed history of motility systems in the tree of life.
Miyata M, Robinson RC, Uyeda TQP, Fukumori Y, Fukushima SI, Haruta S, Homma M, Inaba K, Ito M, Kaito C, Kato K, Kenri T, Kinosita Y, Kojima S, Minamino T, Mori H, Nakamura S, Nakane D, Nakayama K, Nishiyama M, Shibata S, Shimabukuro K, Tamakoshi M, Taoka A, Tashiro Y, Tulum I, Wada H, Wakabayashi KI.
Genes Cells. 2020 Jan;25(1):6-21. doi: 10.1111/gtc.12737. Review.


Nexin-Dynein regulatory complex component DRC7 but not FBXL13 is required for sperm flagellum formation and male fertility in mice. 
Morohoshi A, Miyata H, Shimada K, Nozawa K, Matsumura T, Yanase R, Shiba K, Inaba K, Ikawa M.
PLoS Genet. 2020 Jan 21;16(1):e1008585. doi: 10.1371/journal.pgen.1008585. eCollection 2020 Jan.

2020年1月14日火曜日

生体運動研究合同班会議2020

明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

1/10-12に生体運動研究合同班会議2020京都産業大学 むすびわざ館(京都市)で開催されました。
プログラムはこちら

生体運動班会議は、筋肉、細胞分裂、繊毛鞭毛運動、分子モーターなど生体内の動くものを研究対象としている研究者が年初めに一斉に集まり研究発表を行う会で、50年以上続いている伝統のある会です。 稲葉研も毎年参加しています。

今回、稲葉研からは以下の2題の発表を行いました。

ハプトネマ除膜モデルのカルシウム依存的なコイリング
*梁瀬隆二、柴小菊、稲葉一男 (筑波大・下田臨海)

カブトクラゲ櫛板を構成する新規タンパク質CTENO189の機能
*城倉圭、柴小菊、稲葉一男 (筑波大・下田臨海)




筑波大沼田先生と
京都タワー