2022年10月29日土曜日

ジオラマ行動力学国際会議

 稲葉研が参画している「学術変革領域研究(A) ジオラマ環境で覚醒する原生知能を定式化する細胞行動力学」が主催する「国際ワークショップOne-day Workshop on Cellular-level ethological dynamics towards "proto-intelligence"」が京都大学にてハイブリッド開催されました。

柴助教がOrganaizerの一人としてセッションの座長を務めました。 数理モデルから実際の実験系まで原生知能を理解するための興味深いワークショップとなりました。


 

2022年10月24日月曜日

クシクラゲ櫛板構造の論文

稲葉研究室からクシクラゲ櫛板繊毛に関する論文が公開されました。

Two distinct compartments of a ctenophore comb plate provide structural and functional integrity for the motility of giant multicilia.
Jokura K, Sato Y, Shiba K, Inaba K.  

Curr Biol. 2022 Oct 19:S0960-9822(22)01603-7.

有櫛動物特有の巨大櫛板繊毛を構成するために重要な分子CTENO189を同定し、その局在と波形形成における役割を明らかにしました。2019年に報告したCTENO64は櫛板繊毛どうしをつないでいるCL(compartmenting lamellae)の根元に局在し、繊毛打の配向を制御していたのに対して、CTENO189はCTENO64が存在しない先端側のCLに局在します。CTENO189のタンパク質発現を抑制した幼生の解析から、CTENO189は非対称波に維持や繊毛打の協調性に関与することが示されました。

12/10までの期間限定でこちらから論文PDFを無料でダウンロードできます。

実験材料のカブトクラゲ
櫛板繊毛

カブトクラゲの幼生
 

 

 

2022年10月11日火曜日

女川ホヤ採集その2

 今シーズン二度目の女川ホヤ採集は公用車で下田から総勢5名で伺いました。さらに大きく成長し精子と卵の詰まったカタユウレイボヤを大量に持ち帰ることができました。

また毎年お世話になっている東北大学大学院農学研究科附属女川フィールドセンターの平塚船長と稲葉先生の還暦祝いも女川で行いました。なつかしいメンバーにもお集まりいただき楽しい時間を過ごしました!

公用車と女川フィールドセンター

ホヤの振り分け作業

ポットにぎっしり付いたカタユウレイボヤたち


女川のドライブインニューこのりでお祝い会

出席できなかったOGOBから寄せ書きもいただきました

女川駅前の夕暮れの様子

持ち帰ったホヤたち(一部)

 

2022年10月7日金曜日

大学院共通科目実習

10/5-7に大学院共通科目「海洋生物の世界と海洋環境講座 Marine Life and Environment」が開催されました。大学院共通科目は、生物系以外の専攻に所属する筑波大学博士前期課程所属の院生も受講できる授業です。

今年も医学、体育、心理など多様な分野から参加者が集まりました。天候が悪く予定していた研究調査船乗船はできませんでしたが、プランクトンの観察、ウニ、魚類などの解剖、磯採集、精子運動の観察などを通して、海洋生物の多様性および海洋環境についての理解を深めるための実習を行いました。

磯採集の様子

解剖の説明

アカウニ内部の観察

ナマコには刺激に応じて体の固さを変えることのできる性質があり数分で軟らかくなります。