2014年8月21日木曜日

Spermatology2014

オーストラリアのニューキャッスルで開催された「the 12th International Symposium on Spermatology(第12回国際精子会議)」に参加しました。
稲葉研からは以下の発表を行いました。

Kogiku Shiba, Kazuo Inaba. (口頭発表)
      "The role of soluble adenylyl cyclase in the regulation of flagellar motility in Ciona sperm." 

Kazuo Inaba, Osamu Kutomi, Katsutoshi Mizuno, Keiko Hirose, Kogiku Shiba,Lixy Yamada, Hitoshi Sawada. (ポスター発表)
     "Molecular characterization of axonemal dyneins of sperm flagella in the Ascidian Ciona intestinalis." 

学会参加者たちと
柴小菊助教がベストプレゼンテーション賞を受賞しました
ニューキャッスルは海沿いの素敵な街でした

ニューキャッスルに行く前に シドニーにあるオーストラリア科学博物館Fish marketを訪問し、カレイ類に関する情報収集を行いました。


オーストラリア科学博物館
貴重な標本を見せていただきました

シドニーフィッシュマーケット




2014年8月1日金曜日

ホヤ精子論文

ホヤ精子運動調節に関する研究成果がInternational Journal of Molecular Sciences誌に掲載されました。

 「ホヤ精子鞭毛運動調節における二つの異なるアデニル酸シクラーゼの役割 」というタイトルの論文です。アデニル酸シクラーゼ(AC)は、細胞内情報伝達に必須のシグナルであるcAMPを合成する酵素です。cAMPは、精子の運動活性化や走化性においても重要な役割を果たしています。
 今回、分子生物学的、生理学的な解析により、膜貫通型アデニル酸シクラーゼ(tmAC)と可溶型アデニル酸シクラーゼ(sAC)という二つの異なるタイプのACが、カタユウレイボヤに存在すること、tmACは精子運動活性化に、sACは精子走化性に主に関与し、二つのACが精子運動調節の機能を分担している可能性があることがわかりました。

論文の要旨はこちら
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ホヤ精子運動活性化
カタユウレイボヤ精子はただ海水に希釈しただけでは運動能を持ちません。
同種の卵から放出される物質の刺激で瞬時に運動を開始します。
ごく短時間で動かない鞭毛が動くようになる仕組みを調べています。