2019年9月27日金曜日

大学院共通科目

9/25-27に大学院共通科目「海洋生物の世界と海洋環境講座 Marine Life and Environment」が、海域フィールド実習(筑波大学自然保護寄附講座の実習)と並行して開催されました。

大学院共通科目は、生物系以外の専攻に所属する筑波大学院生も受講できる授業です。今年も数理、システム情報、芸術など多様な分野から参加者が集まりました。
研究調査船によるプランクトン採集、磯採集、ドレッジによる生物採集、精子運動の観察などを通して、海洋生物の多様性および海洋環境についての理解を深めることを目的としています。

センターの研究調査船つくばIIに乗船して採集に行きます

プランクトンネットでの採集
実験室に戻ってウニの実験
稲葉先生による海洋生物学の講義
センター近くの磯で生き物採集
採集した磯の生き物たち

タツナミガイとムラサキウニ

タツナミガイが放出した紫色の汁
簡易暗視野顕微鏡
実習用の顕微鏡の光路をプラスチックカップに刺した画鋲で遮って作ります
 マガキガイの正型精子と異型精子の運動。
実習用の顕微鏡でも精子の鞭毛までよくみえます。

2019年9月18日水曜日

女川ホヤ採集

今年も宮城県女川町にある東北大学農学研究科女川フィールドセンターにカタユウレイボヤ採集に行ってきました。稲葉研では精子鞭毛の運動や機能、構造の研究のためカタユウレイボヤを実験材料として使っています。この時期に女川で採集できる野生のカタユウレイボヤは精子の質・量共に貴重であり、稲葉研では毎年女川のホヤを利用させていただいています。

昨年は時期が合わずいい状態のホヤを使うことができなかったのですが、今年はいい感じのホヤがたくさんついていました!全国のホヤ研究者にホヤを供給しているNBRPにも十分な数を確保できました。

船でホヤが吊るしてある沖に向かいます
女川湾。晴天でした!
植物用のポットを海に吊るしています
中にはカタユウレイボヤがついています

実験室の隅をお借りして箱詰めしました

精子も卵もよくつまっています

女川駅。左半分は温泉です。
夜は美味しい海の幸をいただきました!

2019年9月13日金曜日

日本動物学会第90回大阪大会

日本動物学会第90回大阪大会が大阪市立大学で開催されました。稲葉研からは以下の3演題の一般口頭発表を行いました。

 カブトクラゲ櫛板を構成するCTENO189の同定
○城倉 圭,柴 小菊,稲葉 一男

カタユウレイボヤ精子運動調節におけるKCNGチャネルの役割
○柴 小菊,稲葉 一男

cAMPとカルシウムイオンによる微小管滑り運動の協調的制御
○山口 さやか,柴 小菊,稲葉 一男

また柴助教がオーガナイザーを務めた受精シンポジウムも1日目の夜に行われました。





2019年9月6日金曜日

生殖生物学臨海実習

今年も筑波大学生物学類生対象の生殖生物学臨海実習が行われました。

海産魚(ニシキベラ、シロギス、トラギス、メゴチ)淡水魚(アブラハヤ、カワムツ、アユ)、ムラサキウニ、ガンガゼ、イワガキ、マガキガイなど下田周辺で入手可能な生物を材料とし、さまざまな精子の運動比較やウニ胚極性に関する全体実験と以下のグループ別実験を行いました。

 (1)精子運動解析装置SMASおよび高速度カメラを用いた精子運動解析
 (2)精子鞭毛軸糸の滑り運動実験
 (3)電子顕微鏡による生殖細胞の形態観察
 (4)精子タンパク質の比較解析とATPase活性測定
 (5)ウニ卵へのマイクロインジェクションおよび割球分離による発生能力の検定

屋外水槽に維持していた生物を採集


イワガキ解体中
アブラハヤ(上)とカワムツ(下)

磯の生き物を採集
個別実験は研究室の機器を使って行いました
実験材料のおすそ分けのおかげで豪華な打ち上げになりました