2010年に稲葉研で学位を取得した紺野さん(現在は浜松医科大学)が稲葉研在籍時に行っていた研究が論文になりました。カタユウレイボヤの内柱と呼ばれる器官の繊毛の内部構造、特に軸糸構造の多様性について透過型電子顕微鏡を用いて観察した報告となります。内柱は脊椎動物の甲状腺の相同器官として知られ、濾過摂食に必須な粘液の分泌や鰓かごへの輸送を担っています。内柱は粘液を効率的に輸送するため多様な繊毛組織が存在することは知られていましたが、本研究によりゾーン1と呼ばれる部分に存在する長く運動性に乏しい繊毛が外腕ダイニンと内腕ダイニンの一部を欠失していることを明らかにしました。
論文はこちらから(オープンアクセスです)
カタユウレイボヤの内部構造 |
内柱部分を拡大したもの |
ゾーン1と呼ばれる部分の繊毛の運動の様子
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