2011年10月25日火曜日

女川ホヤ採集

稲葉研では毎年秋に野生のホヤを採集するため、宮城県女川にある東北大学湾岸フィールドセンターを利用しています。この時期になると毎週研究室の誰かが女川に滞在し、センターで吊してもらっている筏についたホヤを採集し下田に送ったり、実験材料となるホヤの精子を現地で集めたりします。女川のホヤはサイズが非常に大きく、採集できる数や精子の量も多く、私たちの研究にとって大変貴重です。今年3月に起こった震災の津波で女川はとても大きなダメージを受けました。センターの建物はかろうじて残りましたが、女川町自体が壊滅的な被害を受け、海に無数にあった筏は全て津波で流されてしまいました。10月に私たちは女川を訪れ、毎年お世話になっているセンター職員の皆さんとお会いしました。ホヤ採集は無理だろうと考えていましたが、奇跡的に津波を回避したセンターの船をつなぐロープからホヤを採集することができました。現実とは思えない風景にショックを受けましたが、津波後の女川の海で育ったホヤを採集できたことはとてもうれしかったです。

センター職員の皆さんと

女川のホヤ

センター近くの風景

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