2017年9月25日月曜日

日本動物学会第88回富山大会

今年の動物学会大会は9/20-22に富山市の富山県民会館にて行われました。
稲葉研からは以下2題の一般口頭発表を行いました。

「カルボニックアンヒドラーゼを介したカレイ類精子運動のCO2 阻害効果:種間比較解析」
○佐野 マリコ,柴 小菊,稲葉 一男

「カルシウムイオンを介した精子鞭毛波形制御におけるcAMP の調整作用」
○柴 小菊,坂野 太一,古田 寿昭,藤原 英史,馬場 昭次,稲葉 一男

大会後は、第4回動物学国際交流セミナーに参加し、外国人研究者や若手研究者と交流しました。

口頭発表の様子
国際交流セミナー参加者

2017年9月19日火曜日

第55回日本生物物理学会年会

9/19-21に熊本大学黒髪北地区にて開催された第55回日本生物物理学会年会において、シンポジウム講演を行いました。

シンポジウム「メカニカルコミュニケーションが生み出す生体運動の多様性」
オーガナイザー:宮田真人(大阪市立大学),今田勝巳(大阪大学)
 ”Microtubule dynamics for rapid coiling movement of haptonema in the haptophyte algae. (ハプト藻に存在するハプトネマの急速コイリング運動における微小管ダイナミクス)”
野村 真未, 阿閉 耕平, 広瀬 恵子, 柴 小菊, 稲葉 一男

2017年9月15日金曜日

大学院共通科目実習

9/13-15に大学院共通科目「海洋生物の世界と海洋環境講座 Marine Life and Environment」が、公開臨海実習と並行して開催されました。

大学院共通科目は、物理、工学、芸術など生物系以外の専攻に所属する筑波大学院生が受講できる授業です。
研究調査船によるプランクトン採集、磯採集、ウニの発生、精子運動の観察などを通して、海洋生物の多様性および海洋環境についての理解を深めることを目的としています。

実験調査船つくばIIの上で記念撮影
プランクトン採集の様子
ウニを解剖

2017年9月9日土曜日

カブトクラゲ大量発生

センター近くの大浦湾にカブトクラゲが大量発生しました。急いで採集しました。

大きい個体がたくさん採集できました

水槽だけでは間に合わないのでビーカーやパンライト水槽でも維持しました

2017年9月7日木曜日

ウニカラクシン論文

稲葉研の研究成果がScientific Reports誌オンライン版で公開されました。
論文はオープンアクセスです。こちら

筑波大学HPの注目の研究で紹介されています。
 
カラクシンによる繊毛機能の調節が、ウニ胚繊毛の協調運動に重要であることが明らかとなりました。カラクシンは、鞭毛のモータータンパク質「ダイニン」をカルシウム依存的に調節するタンパク質で、ホヤの精子が卵に近づく走化性を司る因子として稲葉研において発見されました。
繊毛によって遊泳する幼生や動物プランクトンの行動メカニズムの解明、繊毛が関与するヒト疾患の原因解明の基礎的知見となりうる研究成果です。

この研究は、下田臨海実験センター谷口研究室、フランスCNRS・ビルフランシュ-シュル-メール臨海実験所の研究グループとの共同研究により行われました。

ウニ胚の協調的な繊毛運動

正常胚では前から後ろに向かって繊毛打が伝わっていくが、
カラクシン欠損胚では繊毛が打つ方向がバラバラである。

2017年9月4日月曜日

生殖生物学臨海実習

筑波大学生物学類生対象の生殖生物学臨海実習が9/4-9/8の日程で開催されました。

シロギス、カワムツ、ムラサキウニ、マガキガイ、イセエビなど下田周辺で入手可能な海産生物を材料とし、さまざまな精子の運動比較やウニ胚極性に関する全体実験と以下のグループ別実験を行いました。

 (1) 精子運動解析装置SMASおよび高速度カメラを用いた精子運動解析
 (2) 精子鞭毛軸糸の滑り運動実験
 (3) 電子顕微鏡による精子の形態観察
 (4) ウニ卵へのマイクロインジェクションおよび割球分離による発生能力の検定


ウニ解剖のデモンストレーション
いろんな魚の生殖巣を観察しました
イセエビの解剖
発表会の様子

ムラサキウニ精子の電子顕微鏡像
ホヤ精子の軸糸滑り実験、9+2をつないでいる構造を壊し、
エネルギー源であるATPを加えることで軸糸がバラバラに滑り出します